不動産鑑定, 不動産鑑定(その他)

不動産の適正価格とは何か

2010年05月28日

不動産の適正価格とは何かと訊くと
「不動産に適正価格など無いよ。」という答えを耳にします。
これは、市場での取引価格は取引当事者の取引動機の強さによって決定されるので、
適正水準など無いというもののようです。

それはそれで正しいように聞こえます。
しかし私たちの周りでは税金の申告、裁判等適正価格を決定
しなければならない局面が存在します。
この時はどうするのでしょうか。

この時には不動産鑑定評価を行うしかありません。
法令上は市場での適正価格について「正常価格」として定めています。
正常価格は不動産鑑定評価額として決定するように定まっています。

不動産鑑定評価額は不動産鑑定評価基準という法令に従って
決めなければなりません。
不動産鑑定評価基準では鑑定評価額を
①取引事例から推測する価格、②賃料から求める価格、③土地造成したり、
建物建築したりして同程度の不動産を再調達する価格、等
を関連づけて決定するように定めています。

不動産の価格には幾つかの価格があるのです。
法令でいう不動産の適正な価格は、それらの価格を相互に関連づけて
「見つけ出していく価格」といえます。

不動産の適正価格の把握には専門技術を要し
世界の先進各国には
不動産取引の専門家以外に
価格の専門家が存在しています。
日本では不動産鑑定士という国家資格者が存在します。
不動産の適正価格については不動産鑑定士にご相談下さい。

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