不動産鑑定, 現場調査

「不動産鑑定の打合せ」はこんな感じです

2015年04月02日

みなさん、こんにちは。

今回からシリーズで
弊社の不動産鑑定の進め方をご紹介したいと思います。

まず、今回第1回目は、鑑定依頼者との「打合せ」についてです。

お客様から「あの-、鑑定お願いしたいんですけど・・・」等鑑定申込みがお電話等でありますと、打合せ日を決め、鑑定についての基本的事項について打ち合わせに臨みます。
鑑定についての基本的事項とは、

①対象不動産(その権利)
②いつ時点の価格を求めるのか
③どのような条件付けを必要とするのか
④鑑定依頼の目的
等々です。

同じ不動産でもこれらの内容如何で異なる価格となりますので、基本的事項の打ち合わせは大変重要です。効率的かつ的確な打ち合わせを行うため、あらかじめお客様から資料を頂き、現場を見ておく、関連資料を取り揃えておく等の工夫を行っています。

打合せに際してご用意頂く資料としましては
例えば、収益物件の場合

・登記簿謄本
・建物設計図書
・建築請負契約書写
・建築確認済証、検査済証写
・大中規模修繕履歴概要(部分・何年頃か・費用概要)
・固都税課税通知書写
・ある時点のレントロール(過去3期分)
・1年分賃貸原価表(過去3期分)
・資産台帳写(過去3期分)
・賃貸契約書写
・建物性能評価書 等々結構あります。

土地等で必要最小限の書類で済ますことが出来る場合には、
・登記簿謄本
・固都税課税通知書写、で済む場合もあります。

法人さんの場合、以上の様な書面がきっちりとあるのですが、個人さん等で無い場合には、次善の策で「標準的予測数値」等を使って鑑定を行います。不動産鑑定士は修繕費が建物価格の0.5~0.6%とか固定資産税が土地価格の7割の1.4%とかそんな数字を色々と覚えています。資料が無い場合にはこれら一般的数字を調整しながら使います。 資料をご用意頂くのは依頼者にとってご負担となるのですが、「鑑定の精度」に関わる事項ですので、出来るだけご用意をお願いしています。

以上の様な書類を前にして、私「鉄筋造で、築15年位ですね。今入居率はどれ位ですか?」、相談者「年によって違いますがだいたい平均では95%位でしょうか。」、私「なかなかハイグレードな感じの建物ですねえ。どんな方が入居されていますか?」、相談者「そうですねえ。近隣に勤める比較的裕福な単身者ですかねえ。近くに大学病院があるでしょ。そこで働いている人とか。結構家賃が高めだから。」といった感じでお話ししながら、対象物件を書類上確定していきます。

公共事業等に関する鑑定と異なり、民間の依頼内容は、訴訟、会計、税務、建築等様々な専門分野にまたがり、鑑定を必要とする事情に分け入って、不動産鑑定士としてできるだけ問題の解決に寄与する姿勢が必要だと考えています。鑑定についての直接の内容だけでなく、関係者への説明、周辺法令等の調査、他分野専門家との協働又はご紹介等、目的達成のために必要となることがないか等もご相談します。お客様が抱える「不動産価値に関する問題の本質的解決」が私共の使命だと考えています。

ご相談者に打合せ後は、「この不動産鑑定士、この会社に決めて良かった。」
と思って頂けるような、気持ちの良い対応が出来るよう、職員一同心掛けています。

弊社は「元町」駅徒歩1分、各線「三宮駅」を西へ徒歩7~8分、鯉川筋沿いの便利でわかり易い場所にあります。
打ち合わせのための会議室をご用意し、職員一同心よりお待ち致しております。お来し頂けない場合は、私共が伺いますので遠慮なくその旨をお伝えください。

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