不動産価値のミカタ, 不動産鑑定

道路と不動産価値について

2010年12月01日

対象となる不動産が面する道路はその不動産の価格に影響を与えます。
私は以前に接面道路の幅と対象不動産の価格との関係について述べました。
今回は接面道路の種類と対象不動産の価格との関係について、 特に私道と対象不動産の価格との関係について、基本的ですが大変大事な部分について述べてみたいと思います。

まず道路の種類というのは、国道・県道・市道といった公道と、 私道とに分けることが出来ます。
一般に対象不動産の接面道路としては、公道の方が私道より優れるといわれます。
これは常識的な知識だと思います。

もし気に入った不動産の接面道路が私道である場合には注意すべきポイントがあります。
まず一番大事なことは、その私道が建築基準法上建物を建築して良い道路として認められ ているかどうかです。
これは市役所の建築指導課等で確認可能です。
現在この私道沿いの土地に建物が建っているからといって、建築基準法上建物を建築して良い道路として認められているとは限らない点に注意がいります。
接面私道が建築基準法上建物を建築して良いとして認められている私道でない場合、
この土地は建物の建築が困難な土地ということになりますので、 価格は大幅に低くなることになります。

それと、建築基準法上建物を建築して良いとして認められ ている場合で、道路幅が4mより狭い私道の場合には、建物を建築する際に道路の中心線より2m後退したラインまで敷地を後退させなければなりません(いわゆるセットバック)。
私道の持分とこのセットバック部分については土地の価値としては無価値(0円)と考えられます ので土地の価格は相応に低くなります。

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